〜人と人との間に心の橋を〜
日本も世界も曲がり角に来ていることが、肌で感じられる昨今、日本青少年育成協会の使命がますます大きくなっていく感が致します。
世界がいかなる局面に出くわしても、それを乗り越えるのは結局『 人 』、 またその局面を創りだしているのも、これまた『 人 』、そのことを我々教育に関わっている者は忘れてはいけません。
そんな想いを込めて今年度を振り返って感じたことは 我が協会も次のステージに歩みを進めた感があります。
その一つが教育コーチン事業の10周年イベントです。
教育関係者400名を集めて行われた、『With E-Coaching』、 なかでも京都大学の溝上真一教授の基調講演、さらに産業能率大学 鈴木建生教授によるアクティブラーニングの実践式の講演会は、今後の教育の在り方に大きな変革を求められていく様子が伝わり、大盛況でした。
特に、教育コーチングとアクティブラーニングの融合! ここに2020年の教育改革、高大接続改革に備えるべく、大きなヒントや刺激を頂きました。
なにより評価できるのは、このイベントを蔭で支えるボランティアスタッフの皆様です。 公教育所属の皆様と民間教育所属の方々が、ご自身のお仕事の合間に 会議を繰り返し 実践を積み 当日を迎えられた件です。この活動をご自身の成長につなげる活動として向き合っていらっしゃる姿は、まさに社団の在り様そのもので、志高き活動に敬意を表したいです。
次にHSK日本事務局事業も、変革期を迎えました。受験生も順調に6年連続の増加を実現、この事業を本部で受託してから 約5倍の受験生が増加しました。この実績を背景に、さらなる高みを目指しての取り組んだ1年になりました。その結果、HSK受験者数の世界ランキングにおいて、昨年に引き続き2年連続世界第2位となりましたことも報告しておきたいと思っております。この上もない喜びであります。
まず、北田常任理事の提案で、2015年からはHSK事業は『オール日青協』で臨もう!という旗印を掲げ、これを敢行致しました。その成果の一つが、理事意見交換会を北京で行う。 その声かけに理事が賛同、16名の理事並びに会員の皆様で、HSK 中国の本部(中国政府教育部 国家漢弁 通称 HANBAN<ハンバン>)への 表敬訪問が実現、先方と交流する中で、日本国内の真剣な試験会場の取組みを理解していただきました。
一例をあげると、監督官研修システムの構築と実践です。年に4回しかない受験の日を、アルバイトの日という意識を超えて、教育の場、また交流の場と位置づけ、取り組む日本の姿勢に評価を頂きました。また現在、そのような研修に取り組む監督官の登録者が1000名を超えておりますことも驚かれた様子です。
そのような交流の中で、信頼をいただき、来年(H28年)度につながる成果を得ることもできました。
その証として HSK奨学金短期留学枠の拡大(12名から50名)、また監督官研修の日本式の方法を本部としても推奨する。という高い評価をいただきました。 心と心が通じあった時間になりました。
また同時に、顧問であります大島九州男参議院議員の計らいもあり、中国の日本大使館への訪問、さらに日本の中国大使館への訪問で、HSKのみならず、両国の教育を中心にした情報交換も実現、来年度に向けた国際交流事業への架け橋が構築できた実感をむねに帰国致しました。
この教育コーチング事業、HSK事業の二つの活動に象徴されるのは、人と人とのつながりです。一つの企業 一つの塾 また一人ではできないことも、繋がり合うこと、交流し合うことで大きな活動、大きなイベントも実現できたからです。
会員様の中にも、すでに学習塾やフリースクール等で地道なボランティア活動等も行われることと思います。その想いを一つ一つ集結し、自ら企画・計画し、同じ志を抱く皆様を募り、新たなる活動やイベントを実施されていくことを、特に28年度は期待しております。
日本青少年育成協会の使命は、人と人とがつながり合える場を提供することもその一つです。
世界の人々から 尊敬され 信頼され 愛される日本人(青少年)の育成とそこに携わるに相応しい『架橋力』をもった指導者の育成を行うことを使命とする。
このミッションに我々はこだわりながら、『架橋力』(=人と人の間に心の架け橋を架ける力をさします。)が象徴するように 国や言葉 文化を超越し、架け橋になるべく、社団の活動を推し進める28年度にしたいと思います。ご協力お願い致します。
皆様の力、新しい力を集結して、チャレンジの年と位置付けたいと考えております。
会長 増澤 空 |